インビザラインをつけたまま食事はNG!その理由と矯正中の食事で気をつけること
インビザライン治療では、毎日20~22時間以上はマウスピースを装着し続けなければなりません。長時間装着すればするほど、綺麗な歯並びへと近付けますが、マウスピースをつけたまま食事をすることはNGです。食事の際は必ず取り外す必要があります。
では、なぜインビザラインをつけたまま食事をしてはいけないのでしょうか?
この記事では、なぜマウスピースをつけたまま食事をしてはいけないのか、NGな理由と気をつけるべきことについて解説します。
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インビザラインでマウスピースをつけたままの食事がNGな理由
インビザラインのマウスピースは就寝時もつけなければならないのに、なぜ食事の際は取り外す必要があるのでしょうか?
まずは、インビザラインでマウスピースをつけたまま食事ができない理由について解説します。
NGな理由1:食べかすが虫歯につながる可能性があるため
マウスピースをつけたまま食事をしてしまうと、歯とマウスピースの間に食べかすが入り込みます。通常は、食事をしても唾液の殺菌作用によって虫歯を防ぐことができますが、マウスピースをつけたままだと唾液がまんべんなく行き渡りません。
殺菌されないまま歯とマウスピースの間に食べかすが溜まり続けると、とても不衛生な状態が続き、歯石や虫歯の原因へと繋がります。
もしインビザラインの治療中に虫歯になってしまうと、まずは虫歯治療が優先されます。小さな虫歯ならば問題はありませんが、大きく削らなければならない場合は、歯型が変形してマウスピースが合わなくなってしまうかもしれません。
治療を遅らせたり、余計な費用が発生したりする原因になりかねないため、マウスピースをつけたままの食事はNGなのです。
NGな理由2:マウスピースに色素が沈着する
マウスピースをつけたまま食事をしてしまうと、食べ物の色素が沈着してしまうことがあります。とくにカレーやトマト、ぶどうなど、色の濃い食べ物は色素沈着しやすいです。
インビザラインのマウスピースは透明で薄いからこそ、周りに知られることなく歯列矯正ができます。矯正器具が目立たない点が大きなメリットですが、色素沈着してしまっては、逆に目立ってしまいます。
せっかくのメリットを潰してしまわないためにも、マウスピースをつけたままの食事はしないように注意しましょう。
NGな理由3:マウスピースが変形する
人の噛む力は自分の体重と同じくらいと言われています。
インビザラインのマウスピースは厚さ0.5mmととても薄いため、強い力で噛みしめてしまうと、マウスピースが変形もしくは破損してしまう恐れがあります。
また、食事は基本的に熱いものを食べることが多いでしょう。マウスピースはとても柔らかいプラスチック製なので、熱いものを食べると変形してしまうことも考えられます。
マウスピースが破損・変形してしまうと、作り直さなければならないうえに、治療計画がズレてしまいます。治療が長くなればなるほど、その分費用が加算されていくので注意してください。
インビザライン矯正中の食事で気をつけること
インビザライン矯正中は、食事に制限がありません。マウスピースを取り外して食べるため、普段の食事内容のまま治療を続けられます。
しかし、食事の際に気をつけなければならないことがいくつかあります。
ここからは、インビザライン矯正中の食事で気をつけることについて解説します。
たったのひと口の間食でも必ず取り外すこと
たったのひと口間食をする際も必ずマウスピースを取り外してください。
もともと間食することが多い方や、ちょっとひと口だけガムやミントタブレットを食べるなどの習慣がある人は慣れるまで大変かもしれません。
とくにガムやミントタブレットは無意識のうちに、口の中へ入れていることがあるので注意が必要です。
マウスピースをつけたまま味や色の付いた飲み物もNG
インビザラインのマウスピースをつけたまま飲んでいいものは、水もしくはぬるま湯、炭酸水のみです。
なぜならば、マウスピースをつけたまま飲めるものが、味や色のない常温もしくは冷たい飲み物だけだからです。ジュースはもちろん、コーヒーやお茶類、牛乳なども全てNGです。
水・ぬるま湯・炭酸水以外を飲みたい場合は、必ずマウスピースを取り外しましょう。
色がなくカロリーもない透明の清涼飲料水なら大丈夫だと思われがちですが、人工甘味料が入っているためNGです。フルーツウォーターも、果実やミントの糖分が入っているので飲めません。
また、温かい飲み物はぬるま湯ならOKですが、熱いお湯はNGです。
マウスピースは薄いプラスチックでできているため、熱いお湯を飲んでしまうと熱によって歪んでしまいます。とくに、あつあつの白湯を飲む習慣がある人は、つけたまま飲まないように注意してください。
飲食後は装着前に必ず歯磨きをすること
飲食後に取り外したマウスピースをそのままつけるのはNGです。装着前に、必ず歯磨きをしてください。
マウスピースと歯の間は隙間がないくらい気密性が高いです。唾液も巡らないので、殺菌作用は発揮されません。
食べかすが残ったままマウスピースをつけてしまうと、殺菌されないまま汚れが長時間密着し続けることになるため、虫歯のリスクが上がります。
虫歯を予防するためにも、飲食後はしっかり隅々まで歯を磨きましょう。
また、歯磨きの際はマウスピースも手洗いもしくはブラッシングでお手入れしてください。口内を清潔な状態で維持していても、口の中に入れるものなので、マウスピースも汚れています。できるときだけでもいいので、歯磨きの際はマウスピースのお手入れも同時に行いましょう。
まとめ
インビザラインは長時間マウスピースを装着しないといけない治療法ですが、食事の際は必ず外さなければなりません。
マウスピースをつけたまま食事をしてはいけない理由は、食べかすによって虫歯のリスクが上がるからです。また、飲食物の色素が沈着したり、変形や破損のリスクも高まる可能性があります。
インビザラインは自由にマウスピースを取り外せる点がメリットでもある治療法です。だからこそ正しく装着して、健康的で美しい歯並びを目指しましょう。