インビザラインで横顔は整うのか。治療後の変化や美しい横顔の基準とは

インビザラインで横顔は整うのか。治療後の変化や美しい横顔の基準とは

「インビザライン治療で横顔が整う」このような声をSNSなどを中心に耳にしますが、果たして本当に横顔を整えることはできるのでしょうか?

正面の顔はメイクで美しく整えられても、横顔を整えることは難しいですよね。歯列矯正をするとフェイスラインが大きく変化するケースもあり、少なからず横顔にも影響がありそうです。

この記事では、インビザラインで横顔は整うのか、治療後の変化やそもそもの美しいとされる横顔の基準について解説します。

美しい横顔の基準はEラインのバランスがよいこと

美しい横顔とされる基準は、Eラインのバランスがよく整っていることを指します。

Eラインとは1954年に歯科矯正医のロバート・リケッツが提唱した「エステティックライン」と呼ばれるものです。Eラインの考え方では、下あごの先と鼻先を結んだ線よりも、唇がやや内側にあると理想的な美しい横顔とされています。

もちろん、口元や横顔の好みは人それぞれ違いますが、理想的な美しい横顔としてEラインの考え方が平均的に受け入れられています。

Eラインの黄金比

Eラインの黄金比に近ければ近いほど、理想的な美しい横顔と言われています。

  • 目から鼻の下まで:鼻の下からあごまで
  • 鼻の下から口まで:口からあごまで

どちらも「1:1.618」が黄金比と言われています。Eラインが黄金比に近いほど、調和の取れた横顔だと言えるでしょう。

Eラインのバランスが悪くなる原因

Eラインのバランスが悪く、横顔に対してコンプレックスを抱いている人はたくさんいます。

口がボコッと出ている、顎が出すぎている、鼻が低いなど横顔に対する悩みは人それぞれありますが、中にはもともとの骨格だけが原因ではない場合もあります。

Eラインのバランスが悪くなる原因をご紹介します。

出っ歯(上顎前突)

出っ歯とは前歯が飛び出ているような状態の歯並びのことです。出っ歯になると上唇も同時に突き出てしまい、Eラインよりもはみ出てしまうことがあります。

受け口(下顎前突)

受け口とは下の歯が飛び出ている状態の歯並びのことです。下唇がEラインよりはみ出てしまうことがあります。

上下顎前突

上下顎前突とは上下の歯が両方とも前に出ている状態の歯並びのことです。Eラインよりも大きくはみ出していると口がボコっと見えてしまいます。

いわゆる「口ゴボ」や「口ボゴ」とも呼ばれている状態のことです。

日常的な習慣・癖

幼少期はEラインのバランスがよくても、日常的な習慣や癖によって、成長とともにEラインのバランスが悪くなっていくことがあります。

Eラインのバランスが悪くなる代表的な習慣のひとつに「口呼吸」が挙げられます。口呼吸をすることで、舌の位置が本来よりも下がってしまうためです。

下の歯に重力がかかる状態が続き、歯を前へと押し出してしまい、徐々に歯が突き出て出っ歯や受け口のようになります。

また、舌で歯を押し出す癖や、間違ったマッサージなどもEラインのバランスが悪くなる原因に繋がる可能性があるため注意しましょう。

インビザラインで横顔は整うのか?

インビザラインで横顔は整うのか?

歯列矯正でフェイスラインが整った事例はたくさん聞きますが、果たして本当に横顔は整うのでしょうか?

近年、歯列矯正の中でもとくに人気のあるインビザラインで、横顔は整うのかを解説します。

インビザラインで出っ歯や受け口を改善したら整う

結論から言うと、インビザラインで横顔を整えることはできます。ただし、出っ歯や受け口など、歯並びが原因でEラインのバランスが悪くなっている場合のみです。

歯の位置を正しい場所に矯正することで、突き出ていた唇も引っ込み、調和のとれた美しいEラインを目指すことができます。

Eラインを整えるために抜歯が必要な場合もある

重度の出っ歯や受け口の場合は、抜歯が必要になる場合もあります。

軽度ならば、インビザラインだけで問題ありませんが、重度の場合は歯の移動距離が長くなるため、スムーズに動かせるだけのスペースが必要になります。

十分なスペースを確保できないまま、無理やりインビザラインで重度の出っ歯や受け口を整えてしまうと、噛み合わせが悪くなったり後戻りしやすくなったりなど、トラブルの原因に繋がる可能性があるため注意が必要です。

美しいEラインと健康的な歯並びを手に入れるために、抜歯が必要になる場合があることも理解しておきましょう。

人によってはインビザラインだけでは難しい

インビザラインで横顔を整えることは可能ですが、人によっては難しい場合があります。

インビザラインだけでは難しいケースは、Eラインのバランスが悪くなっている原因が、鼻が低い、あごが長くなりすぎているなど、骨格の問題である場合です。骨格が原因の場合は美容整形など、外科的手術が必要になります。

また、歯並びが原因の場合でも、重度である場合はワイヤー矯正とインビザラインを併用することもあります。

インビザライン治療後は容姿にどんな変化があるのか

インビザラインの治療後は、フェイスラインがすっきりして横顔も整いますが、ほかにも容姿にさまざまな変化が見られる場合があります。

インビザライン治療後の容姿の変化について解説します。

口元のコンプレックスが解消される

インビザラインの治療が終わると、歯並びが綺麗に整います。

歯並びが悪いことが原因で口元にコンプレックスがあった場合、自然と笑顔を人に見せなかったり、口元を隠したりなど消極的な行動をしてしまいがちです。

しかし、歯並びが整って口元のコンプレックスが解消されることによって、人前でも期にせずに笑顔を見せられるようになります。その結果、頬が持ち上がり明るい表情になれるでしょう。

写真写りがよくなる

フェイスラインや横顔が整うことで、写真写りがよくなる可能性もあります。

とくに出っ歯や受け口は、横顔に変化が現れやすく、治療前よりも横からの表情が美しく写るようになるでしょう。

体重が減少して痩せる

インビザラインはマウスピースを自由に取り外しできます。そして、飲食をする際は必ず外し、装着する前に必ず歯磨きをしなければなりません。

ちょっとした間食であっても、飲食の度に毎回外したり歯磨きをしたりを繰り返さなければならないため、面倒になり間食が減って痩せる人も少なくないようです。

まとめ

インビザラインで横顔を整えることはできます。ただし、歯並びが原因でEラインのバランスが悪くなっている場合のみであり、骨格が原因の場合はインビザラインだけでは横顔は整えられません。

また、重度の出っ歯や受け口の場合も、抜歯やワイヤー矯正が必要になり、インビザラインだけでは横顔が整えられないこともあります。

歯並びが原因で横顔にコンプレックスを抱いている人はぜひ、歯科医師に相談するところから始めてみてはいかがでしょうか。